歯学部入試における主体性等評価の取り扱いとは?
ここでは、歯学部入試の主体性等評価について解説します。
大学入試における主体性等評価とは?
学力の3要素のひとつ
主体性等評価の「主体性」は、学校教育法第30条第2項で定められている「学力の3要素」のひとつです。具体的には、以下の3要素を指します(※1)。
- 基礎的な知識及び技能
- これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力
- 主体的に学習に取り組む態度
同法で、これらを養うことに特に配慮しなければならないと定められています。この規定は、高等学校などにも準用されています(※2)。
※1参照元:e-GOV法令検索「学校教育法」(第30条第2項)(https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000026)
※2参照元:【PDF】文部科学省「大学入学者選抜における多面的な評価の在り方に関する協力者会議 審議のまとめ(案)」(1ページ)(https://www.mext.go.jp/content/20210312-mxt_daigakuc02-000013415_3.pdf)
主体性等評価の定義と評価の方法
文部科学省の「令和5年度大学入学者選抜実施要項について(通知)」では、「学習の3要素」のひとつとして「主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度」が挙げられています(※3)。大学入試の主体性等評価では、上記のような態度が評価されると考えておけばよいでしょう。
同資料には、「能力・意欲・適性等の評価・判定に当たっては、アドミッション・ポリシーに基づき、学力を構成する特に重要な以下の三つの要素のそれぞれを適切に把握するよう十分留意する」と記載されています(※3)。アドミッション・ポリシーとは、各大学がまとめた「入学者の受け入れ方針」です。
※3参照元:【PDF】文部科学省「令和5年度大学入学者選抜実施要項について(通知)」(1ページ)(https://www.mext.go.jp/content/20220603-mxt_daigakuc02-000005144_1.pdf)
歯学部入試における主体性等評価の取り扱い状況
主体性等評価の取り扱いは大学で異なる
主体性等評価は、歯学部入試においても取り入れられています。ただし、具体的な取り扱いは大学で異なります。ここからは、一部大学の取り扱いを紹介します。
大阪歯科大学歯学部歯学科
次の態度を備え主体的に取り組むことが望ましいとアドミッション・ポリシーに定められています(※4)。
- 倫理・道徳観を持ち、生命や人の尊厳を大切にする態度
- 主体的に生徒会活動や特別活動、ボランティア活動などの課外活動に参加し、他者と協調しながら行動しようとする姿勢
同校は、面接、小論文、調査書、志望理由書、学習計画・意欲などを確認する書類で主体性を評価しています。
※4参照元:【PDF】大阪歯科大学歯学部歯学科「2024(令和6)年度大阪歯科大学歯学部歯学科入学者選抜要項」(2ページ)(https://www.osaka-dent.ac.jp/admission/dent_2024admission_guidelines.pdf)
東京歯科大学
以下の特徴などを備える人を求めています(※5)。
- 他者との協調を大切にし、主体性を持って多様な人々と協同することができる人。
出願時の提出書類、学力テスト、小テスト、小論文、面接で「学力の3要素」を総合的に評価することがアドミッション・ポリシーに明記されています(※5)。
※5参照元:東京歯科大学(https://www.tdc.ac.jp/college/applicants/tabid/180/Default.aspx)
歯学部入試へ向けて主体性等評価を高めよう
主体性等評価は、大学入試で「主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度」を評価することです。具体的な取り扱いは大学で異なります。志望校のアドミッション・ポリシーを確認したうえで準備することが大切です。歯学部入試に向けた予備校をお探しの方は、以下の記事も参考にしてください。