私立歯学部の奨学金制度一覧
歯学部の学費は一般の大学と比べると高く設定されています。しかも6年間払わなければならず、家計の大きな負担になることもあるでしょう。私立歯学部の学費は国公立より高く、大学によってばらつきがあります。入学金や授業料の他、施設費、実習費などが発生するため大学によって金額が異なるのです。同じ私立でもトータルで1,000万円以上の差が出ることも。
高額な学費をどうやって払っていくのか、事前に考え対策を立てておくことが大事です。
奨学金制度を取り入れている私立歯学部
学費の高い私立大学の歯学部に子供を通わせるというのは簡単なことではありません。国公立の歯学部に合格できれば学費はかなり抑えられます。教育にお金をかけられない場合、そもそも私立大学歯学部に通うことは難しいのでしょうか?
私立歯学部では、学費の負担を軽減できる奨学金制度を用意している大学があります。制度を受けるには各大学が設定している条件を満たし選考で選ばれなければなりませんが、クリアすれば全額免除や一部免除となり、学費を大幅に抑えることができるのです。以下、私立歯学部の奨学金制度を一覧にまとめました(2024年12月調査時点)。
北海道医療大学
特待奨学生制度
北海道医療大学では、「特待奨学生制度」を大幅に拡充しています。歯学部を含む全学部・学科が対象で、選考に合格した学生には授業料の全額または一部免除が適用されます。入試成績が優秀な受験生に与えられるこの奨学金は、医療人を目指す受験生にとって大きな経済的支援となります。
学校法人東日本学園奨学金
歯学部生を対象に、学業継続が困難な学生への支援を目的とした給付型奨学金です。返還義務がなく、医療専門職としての夢をあきらめないための制度として多くの学生に活用されています。
岩手医科大学
歯学部学業奨励奨学金
岩手医科大学では、歯学部専用の「学業奨励奨学金」を設けています。この奨学金は、学業成績および人物評価で優秀な学生を対象に給付されます。学年ごとに選抜されるため、在学中の努力が直接評価される制度です。毎年最大5名が奨学生として認定され、表彰と奨学金が授与されます。
奥羽大学
奥羽大学影山晴川育英奨学金
奥羽大学では、学業に意欲的な学生を対象に「影山晴川育英奨学金」を設けています。この奨学金は返還義務がなく、選考に合格すれば学費の一部が給付されます。歯学部生にとって、大きな経済支援となる制度です。
特待生制度
特待生選抜入学試験に合格した受験生には、最大6年間の授業料が全額免除されます。成績優秀者を支援するこの制度は、歯学部進学を検討する学生にとって魅力的な選択肢となっています。
明海大学
学修奨励奨学金制度
明海大学歯学部では、「学修奨励奨学金制度」を導入しています。この制度では、授業料の全額または半額が奨学金として給付されます。合格後、特定の条件を満たす学生に対し、自動的に適用されるため、経済的な不安を軽減し、学業に集中することができます。
日本大学 松戸歯学部
松戸歯学部鈴木奨学金
日本大学松戸歯学部では、経済的理由で修学が困難な学生に対し、「鈴木奨学金」を給付しています。この奨学金は成績や人物評価を基に選抜され、返還の必要がありません。
松戸歯学部大竹奨学金
「大竹奨学金」は、学業成績が優秀な学生を対象とした給付型奨学金です。歯科医師を目指す熱意と努力をサポートする制度として、多くの学生に利用されています。
昭和大学
学校法人昭和大学奨学金
昭和大学では、学業成績が優秀な学生や経済的支援を必要とする学生に対し、「学校法人昭和大学奨学金」を提供しています。この奨学金は返還義務がなく、学生生活を経済的に支えるために設けられています。
昭和大学歯学部特別奨学金
歯学部生専用の「昭和大学歯学部特別奨学金」は、優れた学業成績を持つ学生を対象にした給付型の奨学金制度です。医療系学部ならではの高額な学費負担を軽減するため、多くの学生がこの制度を活用しています。
東京歯科大学
東京歯科大学特別奨学金
「東京歯科大学特別奨学金」は、学業成績および人物評価が優れた学生を対象にした給付型奨学金です。この奨学金により、学生が学業に専念できる環境を整えています。
東京歯科大学貸与奨学金
経済的理由で修学が困難な学生を支援するために、学資の一部を貸与する「東京歯科大学貸与奨学金」を提供しています。この制度は、卒業後の返還が必要ですが、歯科医師を目指す夢をサポートする大きな助けとなります。
東京歯科大学利子補給奨学金
提携学資ローンを利用した学生を対象に、借入利息の一部を補給する「利子補給奨学金」も用意されています。学生や保護者の負担を軽減するための支援制度です。
日本大学
教育充実料減免制度
日本大学歯学部では、入試の成績優秀者を対象に「教育充実料減免制度」を設けています。この制度では、初年度に160万円、2・3年次にはそれぞれ60万円が減免されます。受験生にとって、学費負担を軽減する制度です。
学費分割納入制度
経済的な理由で学費の一括納入が難しい場合、分割での納入を認める制度を提供しています。特に急な事情で支払いが困難になった場合でも、学業を継続できるサポート体制が整っています。
日本歯科大学
学術奨励制度
日本歯科大学では、学業成績および人物評価が優れた学生を対象に「学術奨励制度」を設けています。年度末に選考が行われ、各学年10名以内に奨学金が給付されます。金額は一括で30万円または10万円が支給され、返還義務はありません。
育英奨学制度
家計を支える学費負担者が死亡した場合など、修学継続が困難となった学生を対象に、毎月7万円(年額84万円)が給付される「育英奨学制度」が用意されています。この奨学金も返還の必要はありません。
日本学生支援機構奨学金制度
日本学生支援機構による貸与型奨学金も利用可能です。無利子または有利子の選択肢があり、経済的な理由で修学が困難な学生を支援します。応募は毎年4月から5月にかけて行われます。
神奈川歯科大学
特待生制度
神奈川歯科大学では、学業成績が上位3位以内に入る学生を対象に、次年度の授業料の半額を給付する「特待生制度」を導入しています。この奨学金には返還義務がありません。
授業料減免制度
経済的理由で授業料の納入が困難な学生に対し、授業料の3割を減免する「授業料減免制度」を設けています。この制度は、学業成績が優れた学生に適用され、私費外国人留学生も対象です。
日本学生支援機構奨学金
神奈川歯科大学では、日本学生支援機構の貸与型奨学金も利用できます。無利子または有利子で選択でき、経済的支援を必要とする学生にとって有力な選択肢となっています。
鶴見大学
新入生特待奨学生
鶴見大学では、入学試験の一つである「新入生特待奨学生選抜試験」の成績優秀者を対象に、学納金の全額または一部が免除される制度を設けています。経済的負担を軽減しながら、学業に専念できる環境を提供します。
奨学特待生
奨学特待生制度は、短期大学部の新入生を対象に、一般選抜(個別選抜型)の成績優秀者に授業料の半額を免除する制度です。人物評価も重視されるため、意欲ある学生を支援する仕組みとなっています。
学内奨学金制度
学業成績優秀者や経済的支援を必要とする学生を対象に、さまざまな学内奨学金が提供されています。歯学部生をサポートするための柔軟な選択肢が用意されています。
日本歯科大学 新潟生命歯学部
学術奨励制度
日本歯科大学 新潟生命歯学部では、学力・人物ともに優れた学生を対象に、「学術奨励制度」を設けています。年度末に選考が行われ、各学年10名以内に奨学金が給付されます。給付額は1名に30万円、その他に10万円が一括支給され、返還義務はありません。
育英奨学制度
修学が困難な状況に直面した学生を支援する「育英奨学制度」では、学費負担者が死亡した場合などに、毎月7万円(年額84万円)が給付されます。この奨学金は返還が必要ありません。
日本学生支援機構奨学金制度
経済的理由で修学が困難な学生に向けて、日本学生支援機構の貸与型奨学金が利用可能です。無利子または有利子の選択肢があり、年度ごとに応募可能です。
松本歯科大学
特待生制度
松本歯科大学では、特待生選抜試験の成績優秀者を対象に、授業料の全額または一部を免除する「特待生制度」を設けています。特待生には298万円または198万円の給付型奨学金が支給され、経済的負担を軽減します。
学費減免制度
本学校友会員の子女や在学生・校友会員の兄弟姉妹には、入学時に限り、授業料の一部(79万円)が減免される制度があります。ただし、この制度は特待生に選ばれた場合には適用されません。
日本学生支援機構奨学金
松本歯科大学でも、日本学生支援機構の奨学金が利用可能です。無利子または有利子の貸与型奨学金が提供され、歯学部生の経済的支援を行います。
朝日大学
朝日大学・みずほ銀行提携奨学融資制度
朝日大学では、経済的理由で学費の支払いが困難な学生を対象に、最大1,848万円の融資を最長6年間受けられる提携奨学融資制度を提供しています。この制度を利用することで、経済的負担を軽減しながら学業を継続できます。
学資借入支援奨学金制度
学費負担者が金融機関から借り入れた学費の支払利息の一部を奨学金として給付する制度です。返還義務がなく、家計への負担を軽減することを目的としています。
日本学生支援機構奨学金
無利子の第一種奨学金(月額2~6.4万円)と有利子の第二種奨学金(月額2~16万円)を利用することができます。学業成績や経済状況に応じて選択可能です。
愛知学院大学
くすのき奨学金
愛知学院大学歯学部では、前期試験Aの成績優秀者を対象に、スーパーエクセレンスとエクセレンスの2種類の奨学金を給付しています。スーパーエクセレンスでは6年間で最大1,485万円、エクセレンスでは710万円が給付されます。
新入生特待生制度
前期試験Aおよび「共通テスト」利用試験I期の成績優秀者を対象に、初年度の学納金が最大5,000,000円免除されます。2年次以降も成績上位10%を維持することで年間30万円が給付されます。
大阪歯科大学
成績優秀者特待生制度
大阪歯科大学では、学業成績優秀者を対象に、2年次から6年次まで最大3名に対し、授業料の一部(100万円)が免除されます。成績上位者を称えるこの制度は、学生のモチベーション向上にも寄与します。
大阪歯科大学奨学金
学業成績が優れ、経済的な理由で学費の支弁が困難な学生に対し、授業料の一部を無利息で貸与する制度です。卒業後2年間の据え置き期間を経て、7年間で返還します。
学費支給者の死亡に伴う支弁制度
在学中に学費支給者が死亡した場合、共済会が次の学期以降の授業料を支弁します。経済的理由での退学を防ぐための支援制度です。
福岡歯科大学
専願S特待生制度
福岡歯科大学では、一般選抜や大学入学共通テスト利用選抜の成績上位者に対し、6年間の学納金を大幅に軽減する特待生制度を設けています。例えば、通常1,250万円の学納金が1,380万円となり、負担を大きく減らします。
特待生制度(2年次以降)
前年度の学業成績が特に優秀な学生に対し、その年度の学納金の一部(年間150万円)が免除されます。学業に専念するための環境を整えています。
福岡歯科大学学生共済会特別奨学金
学費負担者が死亡または病気等により学費納付が著しく困難な場合に、学生納付金の範囲内で貸与されます。この奨学金は卒業後に返還が必要です。
私立歯学部の奨学金制度は所得制限がないので誰でも受けることができますが、優秀な成績であることなど各大学が示している要件にあてはまらなければなりません。条件の詳細は、受験を考えている大学の公式HPなどで確認してください。
まとめ
歯学部の学費は6年間という短いとはいえない期間、必ず払わなければならないものです。奨学金などの条件にあてはまり、選ばれると学費の全額免除や一部免除が受けられます。6年間トータルの学費だけでなく、初年度にいくら必要か、学年ごとにいくらかかるのかということも確認し、対策を立てておくことが大切です。