歯学部の倍率ランキング
受験生が気になる数値のひとつが「倍率」です。よく聞く言葉ですが、「なんとなく数字が大きいと難しそう」という漠然としたイメージでとらえてしまっている受験生は少なくありません。ここでは、大学入試における「倍率」「合格率」の意味を解説します。
まず、歯学部歯学科入試競争率推移を確認しておきましょう。
大学名 | 平成20年度倍率 | 平成21年度倍率 | 平成22年度倍率 |
---|---|---|---|
北海道大学 | 3.05 | 3.22 | 2.98 |
東北大学 | 3.15 | 2.43 | 2.69 |
東京医科歯科大学 | 4.00 | 3.34 | 2.89 |
新潟大学 | 2.84 | 2.86 | 2.79 |
大阪大学 | 2.49 | 1.97 | 2.11 |
岡山大学 | 2.83 | 2.25 | 2.19 |
広島大学 | 5.48 | 3.64 | 3.90 |
徳島大学 | 4.33 | 5.10 | 2.41 |
九州大学 | 2.85 | 2.58 | 2.92 |
長崎大学 | 4.33 | 4.25 | 3.07 |
鹿児島大学 | 2.61 | 2.03 | 2.77 |
九州歯科大学 | 4.87 | 2.75 | 3.46 |
北海道医療大学 | 2.15 | 1.20 | 1.11 |
岩手医科大学 | 1.57 | 1.02 | 1.05 |
奥羽大学 | 1.76 | 1.34 | 1.04 |
明海大学 | 2.26 | 1.09 | 1.01 |
東京歯科大学 | 2.89 | 2.21 | 1.88 |
昭和大学 | 3.90 | 2.45 | 2.52 |
日本大学 | 2.12 | 1.63 | 2.04 |
日本大学松戸歯学部 | 2.22 | 1.16 | 1.04 |
日本歯科大学 | 3.51 | 2.09 | 1.77 |
日本歯科大学新潟生命歯学部 | 1.79 | 1.18 | 1.15 |
神奈川歯科大学 | 2.46 | 1.03 | 1.08 |
鶴見大学 | 3.66 | 1.17 | 1.03 |
松本歯科大学 | 1.05 | 1.02 | 1.08 |
朝日大学 | 1.78 | 1.04 | 1.02 |
愛知学院大学 | 2.39 | 1.36 | 1.66 |
大阪歯科大学 | 1.55 | 2.25 | 2.09 |
福岡歯科大学 | 1.98 | 1.16 | 1.01 |
引用元:文部科学省_歯学部歯学科入試結果( https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/035/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2010/10/18/1297944_5.pdf)
大学入試における倍率とは
大学入試に挑む際、どうしても気になるのが「倍率」でしょう。中には、倍率が高くて諦めそうになる人もいるかもしれません。しかし、倍率と合格しやすさは全くの別物。倍率は参考程度に考えておくと良いでしょう。
そもそも、大学入試の倍率とはどのような数字でしょうか?
大学入試における倍率には、募集者数に対する受験志願者数を示す志願倍率と、合格者数に対する受験者数を示す実質倍率の2種類があります。それぞれがどのような数字なのか、詳しく解説します。
志願倍率
志願倍率は、募集人数に対する受験志願者数です。「志願者数÷募集人員」で算出します。定員50人に対して200名の志願者がいれば、志願倍率は4倍です。
倍率を見て驚く場合、この志願倍率を見ている可能性があります。しかし志願倍率は、志願者数で算出した簡易的な数値でしかありません。受験しない人も多いため、実際の倍率は下がることがほとんどです。あくまでも、受験前に志望者数がどの程度いるかをはかる目安の数値として参照すれば十分でしょう。
実質倍率
実質倍率は、合格者数に対する受験者数です。「受験者数÷合格者数」で算出します。合格者が60人で実際に受験した人が150人だった場合、実質倍率は2.5倍です。
実質倍率は実際の入試の結果を反映した数値のため、信頼度の高い数値と言えます。ただし、実質倍率が分かるのは、入試が終わってからです。倍率は年によって変化するため、その年の実質倍率を受験前に知ることはできません。
注意したいのは、募集人数と合格者数は異なるということです。受験生は複数の大学を受験する人が少なくありません。志望校と滑り止めで受験した大学のどちらも合格した場合、ほとんどの受験生は志望校に行くでしょう。そのため、多くの大学は募集人数に水増しして合格者数を決めています。こうした理由から、実質倍率は志願倍率に比べるとかなり低くなる傾向があります。
倍率と合格率の関係
ここまで解説した通り、倍率には「志願倍率」と「実質倍率」の2種類があります。このうち合格率と同じ意味を持つのは、実質倍率です。ただし、合格率と言った場合には、実質倍率とは計算式が逆になります。合格率は、受験者数に対する合格者の割合です。「(合格者数÷受験者数)×100)」で算出します。
「合格者が60人で実際に受験した人が150人」というケースでは、実質倍率は2.5倍ですが、合格率は、40%です。実質倍率は高いほど競争率が高い、合格率は高いほど競争率が低いと考えられます。
「合格率を知りたい」という気持ちは受験生なら誰しもがもっていることでしょう。しかし、残念ながら実質倍率も合格率も、受験前に知ることはできません。
参照できる倍率は、昨年までの数値です。今年も同じ数値になるかどうかは分かりません。しかし、年度によって大きな差がなければ、今回も似た数値になる可能性はあるので、参考として見ておきましょう。
倍率や合格率は、自分が合格できる確率ではありません。実際の受験では、合格ラインを上回っていれば合格できます。もちろん、合格者数に対して受験者が多いということは、それだけ合格ラインも上がるということです。倍率や合格率の数値は難易度の目安程度と認識し、倍率や合格率でモチベーションが影響を受けないように注意しましょう。
入試方法によっても倍率は変化する
同じ大学の同じ学部でも、「一般入試」や「推薦入試」など、異なる入試方法を設けていることがあります。この場合、一般入試で何名、推薦入試で何名といった入試方法ごとの定員数を設けるのが一般的です。同じ大学・同じ学部でも、入試方法によって倍率は異なります。倍率を参照する際は、入試方法もあわせて確認してください。