文系から歯学部への道はありか
文系か理系か?高校生が将来の進路を考える際、必ずどちらかを選ぶでしょう。歯学部を目指す学生は受験科目が理系なので、当然理系を選びます。文系では歯科医師を目指すことはできないのでしょうか?そんなことはありません。文系から歯科医師を目指すにはどうすればいいのか見てみましょう。
歯科医師はなぜ理系と
いわれるのか?
歯科医師は論理的な思考が備わっていることが求められます。治療の経緯や現在の症状、医療に関する知識など、さまざまな観点から論理的に考え、患者にわかりやすく説明しなければなりません。論理的思考は数学など理系科目を学習する中で得られるスキルです。そのため歯科医師には理系科目が必須と言われているのです。
理系を勉強している方が有利
歯学部の受験科目は理系が多く、入学後に勉強する科目も理系中心です。入試では他の科目より難易度の高い理系科目が出題されており、理系科目で点数の差がついて合格の分かれ目になることもあります。文系のカリキュラムのままでは歯学部の受験科目を網羅して学習できず不利になってしまいます。
また入学して6年間学ぶ歯学医療は理系を中心とした内容です。理系が苦手なままでは進級や卒業にとても苦労するでしょう。入学・卒業・国家試験を経て歯科医師になるためには、理系科目をしっかり学んでおくことが大切です。
どうすれば文系から歯科医師になれる?
高校生であれば早い段階で理系クラスに移ることをおすすめします。理系クラスは歯学部の受験科目である物理・化学・数学Ⅲが履修できます。文系クラスのままでは歯学部の受験科目すべてを学習できません。
文系クラスに転向ができない場合は、理系科目を塾や予備校で勉強するのがおすすめです。文系クラスで歯学部を目指しているとクラス内に仲間がいなくて心が折れてしまうことも考えられます。理系クラスの友達や塾や予備校など、同じ目標をもった仲間と切磋琢磨して受験に臨むことが大切です。
入試に理系科目がない歯学部を目指す
文系でどうしても理系科目が苦手であれば、なるべく理系科目が少ない歯学部を選択するという方法もあります。入試科目に数学Ⅲや理科2科目がない大学や、生物が苦手で化学が得意など、得意科目を選択できる大学もあります。入試で有利な科目を選べれば合格の可能性が高くなるでしょう。
また、募集定員が少なく合格難易度がとても高くなりますが、文系大学卒業者や卒業見込みの学生が歯学部の学士編入試験を受験するという方法もあります。
まとめ
結論からいえば、文系から歯学部に進むことは可能です。高校生であれば早い段階で理系クラスに転向し、難易度の高い理系科目の入試に対応できるよう、しっかり勉強しておきましょう。どうしても理系が苦手という場合は、入試で理系科目が少ない歯学部を選択すれば合格する可能性が高くなります。
とはいえ、歯科医師にとって必要とされる論理的思考は理系科目を学ぶ中で身につくスキルであり、入学後に学ぶ歯科医療も理系が中心です。理系科目が苦手なままでは卒業や国家試験合格が難しくなります。歯科医師を目指し、歯学部進学を考えるのであれば、早い段階から理系科目をしっかり学ぶことが大切です。