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信頼される歯科医師になるために
今からできること

信頼される歯科医師になるために大事なのは、医療人としての土台となる「倫理観」と、患者さんの心に寄り添うための「コミュニケーション能力」です。これらは大学に入ってから学ぶもの、というイメージがあるかもしれません。

ここでは、なぜこの2つの力がそれほど重要なのか、そして高校生の今だからこそ始められる具体的なアクションについて、一緒に考えていきましょう。

なぜ「倫理観」が重要なのか?

最先端の知識や、ミクロン単位の精密な治療技術。それらは確かに優れた歯科医師の条件です。しかし、それだけでは十分ではありません。医療という、人の心と体に深く関わる領域では、それらの知識や技術を正しく使うための「倫理観」が何よりも強く求められます。

歯科医師と患者さんの「信頼」

歯科医師と患者さんの関係は、単なるサービス提供者と顧客の関係とは全く異なります。その根底にあるのは、お互いの「信頼」です。患者さんは、痛みや不安といった弱さを抱えながら、自分自身の体という非常にプライベートなものを、歯科医師に委ねます。この行為は、相手に対する深い信頼がなければ成り立ちません。

知識や技術は、いわば車のエンジンやタイヤです。そして倫理観は、その車を安全に正しい方向へ導くためのハンドルであり、ブレーキです。高い倫理観があって初めて、歯科医師は専門家として社会から信頼され、一人の人間として患者さんから信頼されるのです。

高校生活で倫理観を養う3つのアクション

高い倫理観、と聞くと少し難しく感じるかもしれません。しかし、その基本は日々の学校生活の中にあります。特別なことではなく、当たり前のことを大切にする意識が、将来の医療人としての土台を築きます。今日から始められる3つのアクションを紹介します。

1. 人の秘密を守る

友人から「誰にも言わないでね」と、悩みを打ち明けられた経験はありますか。その言葉を重く受け止め、きちんと秘密を守る。これは、将来、患者さんのプライバシーを守るための最も基本的で重要な訓練です。歯科医師には、法律で定められた「守秘義務」があります。患者さんの病状や家族構成、職業など、診療を通じて知った個人情報を外部に漏らしてはならないという、非常に重い責任です。

この感覚を養うために、まずは身近な友人との約束を大切にしてください。面白い話だから、と軽い気持ちで他人に話してしまえば、友人の信頼を裏切ることになります。特に現代では、SNSを通じて一瞬で情報が拡散する危険性もあります。人の秘密を守ることは、相手の心を、そして尊厳を守ることなのだと意識することが、信頼される医療人への第一歩です。

2. 自分の言動に責任を持つ

部活動や文化祭の準備、クラスでの係活動など、高校生活には様々な役割があります。自分が引き受けた役割を、途中で投げ出さずに最後までやり遂げる。もし失敗してしまったら、言い訳を探すのではなく、誠実に謝罪し、どうすればリカバリーできるかを考える。こうした経験の一つひとつが、あなたの責任感を育てていきます。

医療現場では、一つの小さなミスが患者さんの健康に大きな影響を与えてしまう可能性があります。だからこそ、医療人には自らの診断や治療、発言のすべてに責任を持つという、強い覚悟が求められます。

高校生活の中で、小さな約束を守り、任された仕事をきちんとこなすという積み重ねを大切にしてください。その誠実な姿勢が、将来「この先生なら安心して任せられる」という、患者さんからの信頼に繋がっていきます。

3. 多様な価値観を理解しようと努める

自分とは全く違う趣味を持つ友人、異なる意見を主張するクラスメイト。そうした人たちと出会ったとき、すぐに「自分とは合わない」と壁を作ってしまうのではなく、「なぜこの人はこう考えるのだろう?」と一度立ち止まって想像してみてください。

歯科医院には、本当に様々な患者さんが訪れます。年齢や職業、育ってきた環境、そして健康に対する考え方も一人ひとり違います。大切なのは、医療のプロとしての一つの「正しさ」を押し付けるのではなく、相手の価値観や生活背景を尊重し、対話を通じて一緒に治療のゴールを目指していく姿勢です。

なぜ「コミュニケーション能力」が必要なのか?

歯科医師の仕事は、ただ黙々と歯を削り、詰め物をするだけではありません。患者さんという「人」と向き合い、その不安を取り除き、納得のいく治療を一緒に進めていくパートナーでもあります。そこで不可欠となるのが、専門知識を人と人とを繋ぐ架け橋へと変える「コミュニケーション能力」です。

「聞く力」と「伝える力」が治療の質を決める

優れた歯科医師は、優れた対話者でもあります。その対話の基本となるのが「聞く力」と「伝える力」です。例えば、患者さんが「歯が痛い」と訴えたとします。その一言の裏には、「いつから痛いのか」「どんな風に痛いのか」「痛くて食事ができないのが辛い」「治療費がいくらかかるか心配」など、様々な情報や感情が隠されています。

相手の言葉に真摯に耳を傾け、相槌を打ち、時には質問を投げかけることで、隠れたニーズや不安を丁寧に引き出す。これが「聞く力」です。このプロセスを抜きにして、正確な診断や患者さんの心からの納得は得られません。

そして、診断結果や治療計画を説明する際には「伝える力」が問われます。専門用語を並べ立てるのではなく、模型やイラストを使いながら、高校生にも分かるような平易な言葉で説明する。複数の選択肢がある場合は、それぞれのメリット・デメリットを公平に伝え、患者さん自身が決定できるようサポートする。この丁寧な対話が、患者さんの不安を安心に変え、治療へのモチベーションを高めるのです。この二つの力があって初めて、歯科医療は単なる「作業」から、心を通わせる「医療」へと進化します。

高校生活でコミュニケーション能力を磨く3つのアクション

優れたコミュニケーション能力は、才能ではなく、意識と練習によって磨かれるスキルです。日々の何気ない会話の中に、未来の患者さんとの関係を築くためのヒントが隠されています。明日からすぐに実践できる3つのトレーニングを紹介します。

1. 家族や友人の「聞き役」になる

誰かが話をしているとき、つい自分の意見を言いたくなったり、「要するにこういうことでしょ?」と話をまとめたりしたくなることはありませんか。その気持ちを少しだけ抑えて、相手が話し終えるまで、じっくりと耳を傾けてみてください。これがコミュニケーションの基本である「傾聴」の練習です。

ただ黙って聞くのではなく、相手の表情を見ながら、時々「うんうん」と相槌を打つ。相手が本当に伝えたいことは何だろう、と感じ取ろうとしながら聞く。これを「積極的傾聴」と言います。例えば、友人が「今日のテスト、最悪だった」と言ったとき、すぐに「私も!」と返すのではなく、「そっか、大変だったね。どの教科が難しかったの?」と一歩踏み込んで聞いてみる。この小さな配慮が、相手に「この人は自分のことを分かってくれようとしている」という安心感を与えます。この経験は、将来患者さんの声なき声に耳を傾ける上で、必ずあなたの力になります。

2. 知らないことを、自分の言葉で説明してみる

学校の授業で学んだ新しい公式や歴史上の出来事について、その科目が苦手な友人や家族に、分かりやすく説明してみるチャレンジをしてみましょう。これは、将来、歯科医師が行う「インフォームド・コンセント(説明と同意)」の最高のトレーニングになります。

自分自身が内容を完璧に理解していなければ、人に分かりやすく説明することはできません。そして、専門用語をそのまま使っても、相手には伝わりません。「この単語は、もっと簡単な言葉で言うとどうなるだろう?」「どんな例え話をすればイメージが湧くかな?」と頭を悩ませ、工夫を凝らす経験が、あなたの「伝える力」を飛躍的に向上させます。

難しい内容を、相手の知識レベルに合わせて、根気強く、敬意をもって説明する姿勢。それは、患者さんが安心して治療を選択するために不可欠なスキルであり、高校生の今から十分に鍛えることができるのです。

3. 相手の立場を想像する癖をつける

クラスメイトと意見がぶつかってしまった時、すぐに反論するのではなく、「なぜ、この人はこう主張するんだろう?何か理由があるのかもしれない」と、一度相手の立場に立って考えてみる癖をつけましょう。これが、医療人に最も求められる資質の一つ、「共感力」を育むための第一歩です。

例えば、あなたが「A案がいい」と思い、友人が「B案がいい」と主張したとします。その時、「B案のどこがいいの?」と聞く前に、「B案を推す背景には、どんな考えや気持ちがあるんだろう?」と想像してみるのです。もしかしたら、あなたが見落としていた視点や、友人の個人的な事情が隠れているかもしれません。

この想像力は、将来、治療への不安を抱える患者さんの気持ちに寄り添う上で、決定的な役割を果たします。痛みの感じ方や治療への恐怖は人それぞれです。相手の立場を想像する訓練を積むことで、マニュアル通りではない、一人ひとりの心に寄り添った温かい医療を提供できる人になれるはずです。

まとめ:今日から始める、未来の自分への投資

ここまで、将来優れた歯科医師になるために不可欠な「倫理観」と「コミュニケーション能力」について、そして、それらを高校生活の中で育むための具体的なアクションについてお話ししてきました。

受験勉強で身につける知識や技術が、歯科医師という専門職の「幹」だとしたら、倫理観やコミュニケーション能力は、その幹に栄養を送り、豊かな葉を茂らせるための「根」です。どんなに太い幹があっても、深く、広く根を張っていなければ、患者さんという大地に立ち、信頼という花を咲かせることはできません。

優れた歯科医師になるための準備は、参考書を開いている時間だけではありません。友人や家族と心を通わせる、そのすべての瞬間が、未来の自分への大切な投資です。今日から、あなたの周りにいる人を少しだけ大切にすることから始めてみましょう。

偏差値50未満・2科目受験
国試ストレート合格率上位3校
併願受験におすすめの
私立歯学部3

歯学部のある私立大学全16校の中から、偏差値50未満、かつ試験科目が最少の2科目(小論文なし)で受験可能な歯学部をピックアップ。
その中から、ストレート合格率の高い上位3校をご紹介します。
調査実施日:2024/10/24

北海道医療大学
歯学部
試験科目(2科目)
スタンダードタイプ
[コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ]
[論理・表現Ⅰ]

+
[数学Ⅰ・Ⅱ/A・B・C]
or
[化学基礎・化学][生物基礎・生物]
[物理基礎・物理]


※数学or化学・生物・物理は、両方とも受験した場合、高得点の方を合否判定に使用
面接
なし
偏差値
45.0
ストレート合格率
50.9%
朝日大学
歯学部
試験科目(2科目+面接)
[コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ]
[論理・表現Ⅰ]

+
[数学Ⅰ・A・Ⅱ]
or
下記の中から1科目選択
[物理基礎・物理][化学基礎・化学]
[生物基礎・生物]


※Ⅰ期で複数日程を受験した場合、2科目の合計点が最も高い得点の試験日を合否判定に採用
面接
あり
偏差値
37.5
ストレート合格率
50.8%
奥羽大学
歯学部
試験科目(2科目+面接)
[コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ]
+
[数学Ⅰ・Ⅱ・A]
or
[物理基礎・物理]
or
[化学基礎・化学]
or
[生物基礎・生物]
面接
あり
偏差値
35.0
ストレート合格率
49.0%
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