歯学部受験の小論文対策とは
歯学部を受験する際には、小論文試験があります。合格のための小論文作成には、どのような対策を取ることが適切なのでしょうか。本記事では、歯学部受験における小論文対策について解説しています。
国語の授業では小論文を書く力は養われにくい
歯学部受験を目指す人の中には、これまで論文やレポートを書いた経験が少ない人もいるでしょう。論文というと作文というイメージをもつ人もいて、国語の作文が得意であれば小論文も問題なく書けるのでは…と思う人もいるかもしれません。しかし、「国語で学んできた授業では小論文を書く力が養われにくい」と考えられています。
そもそも、小論文にはそのテーマに関する分野をしっかり理解しておく必要があり、それは国語の授業ではまかなうことができないものです。小論文は、さまざまな科目が複合されていると考えるとわかりやすいかもしれません。
また、国語の授業では、授業で採用される文章の中で、何が正しいのかを学ぶことが多いです。しかし小論文では、自分の考え方を示した上で、その根拠となるものについて解説することが重要になります。小論文は、国語の授業とは逆の観点で書く必要があることも、国語の授業で小論文を書く力がつきにくいといわれる要因のひとつです。
歯学部受験における小論文対策のポイント
一般入試を考えている人は適度に力を入れればOK
推薦入試を考えている人は、小論文の準備をしっかりしておく必要があります。しかし、一般入試を検討している人は、そこまで小論文に力を入れるよりも、ほかの試験の対策をしっかり行うほうが有利です。「小論文とはどういったものなのか」をしっかり理解して、書くことに慣れることができていれば、あとは学力向上を優先させましょう。
「知らないことでも書ききる力をつける
小論文制作に必要な要素は、「知らないことでも書ききる力を養う」ことです。これから歯学部を受験するのですから、歯学や医学に関して深く理解できていない分野がたくさんあるのは当然のこと。けれど、それでもその分野について調べ、書ききる力がないと、小論文試験で合格点を得ることはできません。書ききる力は合格後も必ず役に立ちますので、今から訓練しておくことをおすすめします。
2023年度歯学部受験の小論文出題テーマの予想
2023年歯学部受験の小論文試験においては、以下のキーワードについて理解しておくことをおすすめします。
- QOL
- ワクチン
- 終末期医療
- インフォームドコンセント
- 告知、脳死、臓器移植
- チーム医療
- 高齢者介護
- 感染症(エボラ出血熱・ジカ熱)
また、「この学校を選んだきっかけ」や「将来像」「情熱」などが出題される可能性があります。ほかにも、医療分野の基礎知識や、図表やグラフの理解、思いやりのあるケアや倫理的判断、国語力、コミュニケーション力、社会への広い視野などに関する問題が出題される可能性があるので、この点に力を入れて勉強しておくとよいでしょう。